いま、ZAZEN BOYSの自問自答を聞きながら、この記事を書いている。
行方知れず、行方知れず、行方知れず、行方知れずの彼奴、いつの間にか姿眩まし、冷凍都市の暮らし……。
Zazen Boys – Amayadori 7.19 2018
お客様に聞いた。
「私の記事はどうだったでしょうか?忌憚なく教えて頂けないでしょうか」
お客様は私の意図を汲み取って下さったのか、はっきりと
「読みづらいですね」
と教えて下さった。
そう、私はあからさまにスランプなのだ。自覚している。私の文章が読みづらいことを……。
リズム感のない文章、流れるように文字が綴られていない、わかりきっているのに、どうしようもなく、為す術もなく、ただ日々の仕事、原稿に向き合っている。
たっぷりを赤ペンが入れて頂いたのは、年末のテストライティング。
取りたかった案件、一緒に仕事させて欲しいと思っていたクライアント様からのスカウト。
やっと俺のところに回ってきた!と喜び勇んで執筆した結果が、
変更履歴に埋め尽くされたWordファイルである。
いや、厭がっているのではない。校正して頂いた編集さんには感謝しかない。
しかし、この時から、リズム良く文章が書けなくなってしまった。
この日以来、ペンが止まる。回りくどい表現になっていないか気になる、実は今も、気にしながら書いている。
スランプと言うほど、僕の実力は高くない。わかっている。
だけど、ペンが止まるのだ。流れるように書けないのだ。執筆スピードが落ちるからといって、殴り書くわけにはいかない。
かといって、質を上げようともがいて、書いた文章をいじくり倒して、結果、不協和音だらけの文章ができあがる。
向井秀徳のような変拍子なら個性になるだろうが、私のようなただただいじくり回した文章では、個性ではない。ただのクソライターだ。
俺はどうすれば良いのか。激しく悩んでいる。ガチだ。
私の文字は行方知れず。私の文章は行方知れず。俺の気持ちも行方知れず。
ライターが向いていないんじゃないかと、この1ヶ月考えていた。
だから、時給を減らしてでも、とにかく質を良くしようともがいている。
1月はもう終わる。1ヶ月、もがいた。
2月、俺はまだもがき続けるだろう。時給が落ちるとか、そういう問題じゃない。
俺は取り戻したいのだ。いや、生まれ変わりたいのだ。
僕の個性と呼べるような文章が書けるように、とにかくもがいてもがいて、這いつくばってでも、原稿にかじりつく。
俺は変わりたい。生まれ変わりたい。綴る文字が読みづらさではなく、個性になるように。
不協和音が変拍子になるように、生まれ変わりたい。
でもまだ、4分の1拍子もつかめていないだろう。
だけど、俺の文章が読みづらい理由にひとつ気付いただけでも、今日は本当に良かった。
はっきりと「読みづらいといって下さったお客様」には感謝しかない。
自意識過剰と自尊心の拡大や、気休めの言葉や、投げやりや、繰り返される諸行無常や……
Zazen Boys – Amayadori 7.19 2018
明日がまた始まる。明日もキーボードを何千回も叩く。1回1回、気持ちを込めて、魂を流しながら、書く。
愚直に、まっすぐに、生きていく、書きながら生きる。